いのちゆらがせる滞在プラン vol,03
動と静で
いのちゆらがせる
高鷲・Orkひるがの
原生林に囲まれた源流沿いの別荘地
高鷲町は、東には鷲ヶ岳、西には大日ヶ岳がそびえる山あいの里だ。大日ケ岳は高山市と郡上市にまたがる標高一七〇九mの山で、大日ケ岳から流れ出した水は、長良川となって太平洋へ注ぎ込むか、庄川となって日本海へと注ぎ込む。その分岐点(いわゆる分水嶺)となる場所が、高鷲町ひるがのだ。自然豊かなひるがのの中でも、ナラの木の原生林に囲まれ、源流のすぐそばという森の中でありながら、高速を降りて五分という便利な場所に、Orkひるがのはある。貸別荘を中心に、日帰りでも楽しめるよう、BBQ、釣り堀、カフェなども併設されており、バギーやセグウエィなどに乗りながら大自然の中を周遊できる『アドベンチャー』も人気だ。
Orkひるがのの支配人・高橋椎太さんは、岐阜県美濃市の出身。スポーツ一筋で、二十六歳のときにヒマラヤスポーツとスキーのプロ契約を結び、岐阜市内の店舗にたちつつ、スキーを続けていた。三十二歳のとき、生活の拠点を高鷲にうつしたいと友人に相談すると、誘われるかたちでOrkのメンバーとなった。
初心者にも優しく、濃厚な自然との遊び方を
当時まだOrkは発展途上の施設。高橋さんが合流してから、キャンプ場やセグウェイなどのアドベンチャーも整備されたという。高鷲は源流域にあるため、川の水量が少なく、全体的に水もののアクティビティが弱い。そんな中で、愛知から1時間という距離を踏まえ、手ぶらで参加でき、疲れにくく、誰でも自然を楽しめるコンテンツということで、セグウェイとバギーを活用したツアーを取り入れている。
今年四十歳になる高橋さんの目標は、「自然をテーマに遊びを提供できる後進を育てる」こと。Orkには十五名ほどのスタッフが常駐し接客にあたっているが、二十代、三十代が中心となるため、まずは高鷲の歴史や文化、自然について知り、楽しんでもらうことで学んでほしい、という思いから積極的に遊びに巻き込み、スタッフみんなでキャンプや釣り、BBQ、はたまた、映画を見に行く(!)なんてことをするほど、仲はいいと言う。
「Orkは、一泊では短い。もともと、長期滞在向きなんですよね。一棟貸し出しなので、家族でも、グループでも、カップルでも楽しめる。一人でゆっくりというより、みんなでいろんな体験をする拠点としてつかってほしい。そっちのほうが想い出にのこりますし」。
今回は、ショートステイでは表現できない自然との遊び方を、高橋さんから直接教えてもらえる機会が組み込まれている。「宿泊施設として泊まるだけだと、お客さんと接点がないのでなかなかお話することができない。僕が直接エスコートして、濃厚な体験ができる、というところが一番のおすすめポイントじゃないかな(笑)」。
そんな高橋さんの趣味は、外あそび全般。最近一番ハマっていることは、未知の源流を探しにいくこと。「孤高に生きてないので、みんなでわいわいが楽しいタイプ。気の合う仲間と、釣りざおを持って沢を登るのが楽しい。源流にはでかい岩魚がいて、そいつと出会いたいから源流に通っています」。魚との勝負が目的なので、釣ったら必ずリリースする。
「沢が好き。電波もない、水はきれい、空気は美味しい。なんもいらん、ってなりますよ。誰も知らないポイントとかも知ってるので、そういうところも紹介できる。虫とか気にしないひとで、自然を身近に感じたい人にはぜひきてほしいです(笑)」。
Theme
アウトドアフィールドを身体全体で感じる
源流域の川と原生林の森を五感で感じるプランです。家族と、友人と、職場の仲間と。手ぶらで手軽に体験できるアクティビティが充実しているので、体力に自身のない女性や高齢の方、お子さまにも楽しんでいただけます。
滞在イメージ
滞在プランごとに体験していただきたい「いのちのゆらぎ」を設定し、スケジュールに落とし込みました。
滞在される方の状況や季節、希望などにも左右されるので、あくまで一例となりますが、
具体的な過ごし方のイメージをお伝えします。
プラン情報
滞在日数
2泊3日
金 額
39,800円-
提供時期
4月〜11月
含まれるもの
宿泊(キッチン付き貸別荘)、食事(朝2・昼1)、鶏ちゃんセット×1、セグウェイでのネイチャー・ツアー(2時間)×1、ネイチャー・ワークショップ(1時間)×1、バギー・ツアー(1時間)×1
注意事項
・予約は2名以上から受け付けます
・自然が豊かなので虫が出ます
・名古屋などと比べ、気温が6-7℃低いため、上着をご用意ください
・動きやすい服装でお越しください
重点をおく心得
「神経を覚醒させるあそびをする」こと。
「汗をかき、よく眠り、食べすぎない」こと。
「予想外と予定外こそ楽しむ」こと。
「スマホを置く」こと。
「水に触れる」こと。
「天気や、山や川にあわせて過ごす」こと。
「孤独になる」こと。
「土地のひとに話しかける」こと。
「心の声に耳を傾ける」こと。
「一度は川や山にどっぷり入り、土地の起伏感を身体に刻みこんで帰る」こと。
こり固まったら、またこいよ。
プラン提案者
高橋 椎太 (たかはし・しいた)
岐阜県美濃市の出身。高校時代は岐阜県の陸上の県代表に選ばれながら、大学時代にフリースタイルのスキーに転向。卒業後、大手のアパレルメーカーに就職するが、大量に安く販売するというビジネスのあり方に疑問を持ち、半年で離脱。雪山に籠り、夏はスキーの練習とバイト、冬はスキーに明け暮れた。高鷲の友人に誘われるかたちでOrkひるがののメンバーとなった。現在、支配人。
宿について
Orkひるがの
0575-73-2425
ウッドコテージスタイルの貸別荘に宿泊できる、アウトドアリゾート。敷地内には、宿泊者以外でも利用できる森のテラス「ORK PARK」、ウッドデッキのBBQ会場やオープンカフェがあり、若い人を中心ににぎわっている。高原をバギーやセグウェイで駆け抜ける「ORK ADVENTURE」ツアーも人気。
【設備】Wi-Fi(平日日中/上り330Mbps程度)、コンセント、ディスプレイ(液晶)、プロジェクター/スクリーン、延長コード、お茶・コーヒー、 釣り堀、オープンスペース
【清流info】鷲見川の支流まで徒歩3分