いのちゆらがせる滞在プラン vol,06
火日常で
いのちゆらがせる
白鳥・Outdoor style AMIDA
自分を解放する、山の上の秘密基地
白鳥町は白山信仰で栄えた町で、長良川の源流の一つ、前谷川の上流に位置する。その修験道の地である阿弥陀ヶ滝は、落差約六十、幅約七メートル。「日本の滝百選」に選ばれている名瀑である。この阿弥陀ヶ滝からほど近い場所に、Outdoor style AMIDAがある。「仕事をするスペースはあるけど、こんなところにまで仕事をするのは違う。効率よく働くために、いかに自分を解放できるか。それにつきますよ」。
AMIDAの開拓者であり、日々ゲストを迎える高橋章郎さんは、北海道生まれ、愛知県育ち。スノーボードの専門学校を卒業後、郡上に移住。しかし、二十代前半でプロになることを諦め、名古屋に戻った。「都市でのくらしはお金を稼ぎお金を使い、日々何かに追われている。 自分の時間が失われている事に気がついた。心の豊かさは時間と環境が必要で、山での暮らしこそが究極のアウトドアであり、衣食住は人生で最も大切な事なんだ」。二十六歳で郡上に戻り、 AMIDAと同じ系列の貸別荘Orkで5年くらい働いていたという。
身体の中からきれいになって、感性を研ぎ澄ます
当時、AMIDAの前身となる施設は寂れ、ホコリが溜まっていたところを、二〇一六年から管理運営を引き受け、高橋さん自身が月日をかけて改装し、拡大していった。
運営をする上で大切にしているのは、持続可能かどうかというところ。自然に寄り添ったやり方で仕事をする。改修には廃材やリサイクル品を使用する。お客様に提供する料理は、郡上の野菜や自分で育てた野菜を使う。 敷地を少しずつ緑地化していき、電力も部分的に太陽光で発電している。
高橋さんがおすすめするのが、源流サウナ。 もともとお風呂が好きで、郡上は勿論、地方に行けば温泉めぐりが楽しみで、 最近は温冷浴入浴法がお気に入り。野外でのサウナテントは2年ほど前から何回もテストを繰り返して本当の多幸感を味わう事ができたことが大きかったという。
野外でのサウナ体験は自身で火を操り、その時は他ごとなんて考えられない。裸で自然と向き合う。AMIDAは標高六六五mほどで寒暖差が大きい。 都心よりも空気が済んでいて、酸素も濃く、阿弥陀ヶ滝からのマイナスイオンも感じる。そして源流のキンキンに冷たい水風呂に浸かる、焚き火を眺める極上の湯上がり。「日々、時間や仕事に追われると、悩みや不安で頭の中が目詰まりを起こすんですよ。それを解すにはサウナはいいですよ。 スッキリして思考がシンプルになりやるべきことが明確になる。 あたまの大そうじですね」。
AMIDAには、キャンプスペースとは別に本館があり、宿泊できる部屋の他、カフェ&Barも設置されている。「サウナのあとにBBQとかしたくないじゃないですか。食べることはエネルギーを頂くこと。湯上がりには、郡上の野菜などの食材を用いたカリフォルニアでも人気のあるヴィーガンフードのブッダボウルを提供しています。 調味料は無添加、無着色のものを使用して、オイルと塩とスパイスをベースに菜園のハーブも使っています。体の中もきれいになって頂きたいのです」。
日光が身体を照りつける感覚、水の冷たさ。気持ちいい風が吹いていく。「野生動物や草木と共存しながら、自然の中にお邪魔させていただいている。 自然からたくさんの学びをもらっているんです。 いつも、山と海は川でつながっていることを意識して、できるだけきれいな水を海まで届けたい。 科学的なものは流さない、環境に配慮した暮らしをしていると、色々な事を自然が教えてくれる。 普段の暮らしの中で環境や衣食住のことをどれくらい考えているのか、どのように生きているのか。 感性を研ぎ澄ましたい人に是非体験してほしいですね」。
Theme
火日常から見えてくるサスティナブルな暮らし方を見つける旅
“これからのアウトドアはもっとサステナブルであるべき”。環境に優しい遊び方や身体にとっても良いことが、ひとの笑顔につながり、地球も良くなっていく。物質的な豊かさよりも自然界とバランス良く共存していく、さらにそのスタイルがかっこいいね!素敵だね!そう思えるエコロジーな暮らしをご提案しています。まずは火を炊くところからはじめ、サウナに入り、天然水に触れる。入浴後は地産地消の食事で満たされる。朝は早起きをして、阿弥陀ヶ滝のライトトレッキングをしたあと、朝食を楽しむプランです。
滞在イメージ
滞在プランごとに体験していただきたい「いのちのゆらぎ」を設定し、スケジュールに落とし込みました。
滞在される方の状況や季節、希望などにも左右されるので、あくまで一例となりますが、
具体的な過ごし方のイメージをお伝えします。
プラン情報
滞在日数
1泊2日
金 額
17,000円-
提供時期
通年
含まれるもの
宿泊(個室)、食事(夕食・朝食 /ヴィーガンフード、ジビエ料理なども有り)、オーガニック直焙煎コーヒー、テントサウナ、阿弥陀ヶ滝ライトトレッキング
注意事項
・寒暖の差が激しいので上着をお持ちください
・サウナの持ち物として、水着、予備の着替えとサンダルがあると快適です
重点をおく心得
「神経を覚醒させるあそびをする」こと。
「汗をかき、よく眠り、食べすぎない」こと。
「予想外と予定外こそ楽しむ」こと。
「スマホを置く」こと。
「水に触れる」こと。
「天気や、山や川にあわせて過ごす」こと。
「孤独になる」こと。
「土地のひとに話しかける」こと。
「心の声に耳を傾ける」こと。
「一度は川や山にどっぷり入り、土地の起伏感を身体に刻みこんで帰る」こと。
こり固まったら、またこいよ。
プラン提案者
高橋 章郎(たかはし・あきお)
好きなことは、カメラとレコードと珈琲。これさえあれば、どれだけ時間があっても足りない。夏は山でスケートボードでダウンヒルをして、冬は自分で削った雪板でパウダースノーを楽しみにバックカントリーに山へと出かけるのが最高。
宿について
Outdoor style AMIDA
0575-85-2001
“山の上の秘密基地”がコンセプトの宿泊施設。カフェ&BBQエリア、キャンプエリアなどが併設されており、施設内でさまざまな体験をすることができる。ボルダリングウォールやシャワークライミングなど、アクティビティも充実。
【設備】wifi、コンセント、ホワイトボード、ディスプレイ(液晶)、プロジェクター/スクリーン、延長コード、お茶・コーヒー、個室(会議等での会話も可能)、オープンスペース
【清流info】阿弥陀ケ滝まで徒歩15分